文●阿部憲二
Text / Kenji Abe



◇開幕戦からのハイライト◇

ま、スタートはこんなもんです

 NFLは9月5日に開幕。今季シーホークスは、セーフコ・フィールド横に新設されたシーホークス・スタジアムの完成に合わせ、ユニフォームを一新。気分も新たに、まずはプレーオフ出場へ向けて気持ちいいスタートを切って欲しかったところだが…、早くも期待を裏切ってくれた(涙)。

 不運の始まりは、リーグ拡張に伴うチーム再編成の影響で、今季より強豪ひしめくNFC西地区へ組み込まれてしまったこと。開幕3連敗後のミネソタ・バイキングス戦でエースRB(*1)アレクサンダーのランが炸裂、48得点の猛攻を見せたかと思えば、続いての同地区チーム対決、49ers戦、ラムズ戦で連敗…。今ひとつ調子に乗り切れない様子だ。

よしゃ! ようやく今シーズン2勝目

第8週◇10月27日(日)◇ダラス

シアトル
シーホークス
(2勝5敗)

17 - 14
ダラス
カウボーイズ

 先週10月27日に敵地ダラスで行われたカウボーイズ戦。第2クォーター(以下Q)、エースQB(*2)のディルファーがアレクサンダーへのパスを試みた際に右アキレス腱を断裂、今季絶望となるハプニングが発生。これで今季も終了か(涙)と思われたが、交代出場した若手QBハッセルベックがまずまずの活躍を見せる。

 第4Q、同点で迎えた残り時間5分35秒からの攻撃で72ヤードをドライブ、最後はキッカーのリンデルが20ヤードFG(*3)を劇的に決めてようやく今季2勝目。これで第8週を終え、現在2勝5敗。レギュラーシーズンの残り試合は9つ、まだまだこれからだ。Come on, Seahawks!

なんで相手ばかり目立つわけ?

 第6週の49ers戦。相手WR(*4)のオーウェンスが、TD(*5)を決めた直後にソックスに隠していたペンを取り出し、全国中継されているTVカメラの前でボールにサインするというパフォーマンスを披露、全米に物議をかもした。

 続く第7週のラムズ戦では、相手RBのフォークが史上15人目のラン獲得1万ヤードを達成。さらに前述の第8週には、相手のベテランRBスミスがランでの通算獲得距離の歴代1位記録(16,726ヤード)を更新。3週連続で対戦相手にスポットライトが当たるというシーホークスの“引き立て役”ぶりは、この後も続いてしまうのか…。

◇注釈◇
(*1)RB…ランニング・バック。ボールを持って走るのが主な役割。 
(*2)QB…クォーター・バック。攻撃すべての基点となる司令塔。 
(*3)FG…フィールド・ゴール。キックによる得点(3点)。
(*4)WR…ワイド・レシーバー。縦横に走りパスをキャッチする。
(*5)TD…タッチダウン。敵のエンドゾーン内でパスをキャッチするか、ボールを持って走りこむ(6点)。
第1回: 「ファースト・ダウンって何?」

 ファースト・ダウンとは「1回目の攻撃」のこと。アメフトでは、最初に攻撃する位置から10ヤード先に基準のラインがあると考えて、4回目の攻撃(4thダウン)までにそのラインを越えれば、新たにその位置から「1回目」として攻撃を続けられる。これを「1stダウン獲得」という(野球でいうと2アウトからノーアウトに戻るようなイメージ?)。

 1回目で3ヤード進んだのなら、残りの3回の攻撃(2nd〜4thダウン)で残りの7ヤードを稼げば、新しい1stダウンとして次の10ヤード先を目指せる。これを繰り返してフィールドを前進し、敵のエンドゾーンにボールを持ち込むと「タッチダウン(6点)」になるというわけ。


Oops! Japanese Magazine 2002年11月上旬号掲載記事)
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