mayugeのダラダラ放浪紀 「100万$の夜景」の街、香港〜Part2 ( Hongkong-2 )

「香港」篇 その2 ( Hongkong-2 )


 究極の宿

 2001年4月12日(木)、カトマンドゥを発ったマユゲはバンコクでトランジット(走った!)して再び香港へ。香港到着が深夜となってしまったので宿の心配をしながら空港を出ようとすると、一人のおばちゃんが声をかけてきた。タイミングよく客引きに来たのだ。客引きという行為自体には良い印象を持っていなかったのだが、おばちゃんがか細い声で一生懸命に説明してくるので、彼女が持っていた冊子を見てみた。

 それはキャセイパシフィック編集の日本語版香港ガイドブックで、そこに彼女と妹たち三姉妹で経営するホテルの紹介記事が載っていた。値段は香港の中では最も安いクラス。記事によると清潔で安全そうだったので、ええーい渡りに船とばかりに泊まることに決めた。

 空港からおばちゃんと一緒にバスに乗り、九龍、尖沙咀地区へ。おばちゃんのホテルは美麗都大厦(ミラドーマンション)という、重慶大厦(チョンキン・マンション)近くのこれまたおおきな雑居ビルのなかにあるとそうだ。前日まで泊まっていた客の荷物をもつのを手伝って空港まで行って帰ろうとしたときにマユゲを見つけたという。

 いざ着いてたったひとつだけ空いているという部屋に通されてビックリ。きれいはきれいなのだが、

狭い。

 メチャメチャ狭いのだ。約一畳半のスペースにはベッドが置いてあるだけ。しかし何故かエアコンとテレビはついていて、これまた狭いシャワールーム(トイレ付)まであるから、その常識には笑ってしまう(結局ここには二泊することになった)。
 翌日は観光。名物のスターフェリーに乗って海峡を渡り「香港島」へ上陸。ここで会社時代の先輩・片野さんから教わった中環(セントラルと呼ばれている)地区の名物、野外エスカレーターが続く丘にも行ってみた。評判通りこのあたりはいかにも香港らしいディープな小路が目白押しだ。

 その中のひとつで適当な食堂に飛び込む。英語はまったく通じないので、メニューを指差注文。出てきたのは二種類の鶏肉と炒め野菜が乗っかったご飯。

 これが結構イケる。
 久し振りの屋台系チャイニーズに満足しながらふと横を見やると、何ともグロテスクな食材ちゃんたちがゆーらゆーら揺れていてちょっと申し訳ない気分になったりもした。
 やっぱり夜景をみなくちゃ帰れない

 中環(セントラル)といえば、ビクトリアピークの夜景が有名。ビクトリアピークに登るにはピーク・トラムというケーブルカーに乗る。トラムの駅まではフェリーの降り口前からバスに乗った。

 スイス製という重厚で古いケーブルカーで超急角度な坂を上がる。この急勾配は世界的に有名らしい。一気に登り切るとそこには三日月のようなユニークな形をした建物があり、それがいわゆる「100万ドルの夜景」を見る展望台となっている。

 建物内では、さすが香港、「あっ、ジャッキー・チェン!」。これじゃ香港観光局のCMと一緒じゃん。これはもちろん冗談で、ここには蝋人形館があるのだ。入場チケットを買って入ると、中はいくつかの部屋に別れていて、スポーツ、音楽、映画、政治など各分野のスーパースターたちの蝋人形がずらりと並んでいるのだ。

 蝋人形はそれにしてもよくできている(写真右)。肌、髪、しわまでそっくり。本人がここを訪れて蝋人形と一緒に撮った写真が飾られていたりするのだが、ここで印象的だったのは、いまは亡き人々の人形たち。「蝋人形でしかありえない出逢い」となるわけだ。

 などと、一回りすると時間もちょうど夕暮れアワー。展望台へ移動する。薄暗くなった下界のビルには灯りが点り、息を呑むような光景が広がっていた。これぞまさに「100万ドルの夜景」!

▲北西方面
▲北東方面

 さすがは100万ドル。恐れ入りました。

 再びスターフェリーで九龍半島サイドへ戻ったところで振り返ると、これまた素晴らしい夜景が広がっていた。一定の時間で照明の色が変わるビルもあったりして心憎い。個人的にはこちら側からの夜景が気に入ったので、最後はこの写真で締めよう。
 香港には見所がまだまだたくさんある。二日や三日じゃ相当ポイントを絞らないと楽しめないだろう。だからリピーターが多いのかもしれない。

 次に来るときには、こんな素敵な夜景を一人で見るなんて、そんな寂しいことにはするまいと心に誓うマユゲであった。



2001.04.14 香港にて

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