mayugeのダラダラ放浪紀 頭巾ちゃんの誘惑、マレーシア  (Malaysia)

「ペナン」篇 その2 ( Penang・2 )


チビ頭巾あらわる

Map of Penang 2001年3月4日(日)、早くもペナン島、四日目。今日はちょっと遠くまで足を伸ばしてみよう。K.L.で手に入れたジョージタウンのマップとサイバーショットをデイパックに入れ、再びモトバイをレンタルして出掛ける。ペナン島の北寄り中央部にはペナン・ヒルという丘があり、ケーブルカーで上のほうまで行けるらしいのだ。

 途中何度もバイクを道端に停め地図で通りの名前を確認しながら進むものの、一方通行に悩まされ、なかなかペナン・ヒルの方向へ進めない。それにしても我が腕時計プロトレックに搭載されているトリプル・センサーのひとつである「ベアリング機能(方位計)」は実に役にたつ。今、自分がどの方角に進んでいるのかがボタンを押してわずか二秒で分かるのだ。

 しかし、進みたい方角に進めない。途中マクドナルドを見つけ昼食をとりがてら、近くで食べていた現地高校生に地図をもとに尋ねても、いまいち埒があかない。そこで、もう地図を見るのをあきらめ、遠くに見えるペナン・ヒルらしき丘を時折見ながら、交通法規に則ってただ進むという最も原始的な方法に切り替えた。

 するとみるみるうちにペナン・ヒルが近づいてくる。そして切り替えてからわずか10分ほどで「ウェルカムtoペナン・ヒル」のような看板が見えた。やはり最後は文明の利器より、動物的感覚か。
 モトバイが何台か停まっている場所にマユゲもバイクを入れエンジンを切る。するとどこからか少年がやってきて駐車料金を徴収していった。なるほど、モトバイでの移動には駐車代という出費がつく場合があるのか。ビーチではただ停めしちゃってたな。

 ケーブルカーの駅は丘の麓にあり、1922年敷設のわりにはきれいな白い建物(写真右)。ここで往復のチケット(RM4)を買って待ち合い室へ。30分間隔で運行されているらしいが、ちょうど前の便が出てしまったばかりらしく、30分まるまる待つことになってしまった。

 待っているあいだ、ここでも日本人観光客の恥ずかしい一面を見てしまった。おじさんたちの団体なのだが、色はそれぞれ違えどそのほとんどが、ゴルフでかぶるようなハットにTシャツ・ベストジャケット、そして短パンというお揃いのスタイル。彼らのうちの一人が、仲間に気を利かせてなんだろうが、なかなか降りてこないケーブルカーをみてやろうと、並んでいる他の客をかき分け列の一番前に踊り出る。「○○さーん、まだ全然見えませんよー」。子供じゃないんだから、おとなしく待ってろよ、ったく、恥ずかしいな。
 そして待つこと30分少々でケーブルカーが到着。並んでいた乗客たちがみな一斉に乗り込む。途中の駅で乗り換えをして、またさらに上へ登っていく(写真右)。乗り換えた後振り返ると、ジョージタウンの街並が見えるほどの高さまで来ていた。唾を飲み込まないと耳もツーンとしてくる。
一番上の駅までは30分ほど。標高にして800mほどのところまで上がってきていることになる。やはり下界に比べると涼しい感じだ。
 駅を出るとすぐに展望台のような場所があり、そこからはジョージタウン、さらにはマレー半島までが見渡せる(写真右)。もちろんKOMTAR(コムタ)や海峡の様子などもはっきりと見えた(Pls. Roll Over!)。
 ペナン・ヒルの上は公園のようになっていて、さらに山の上のほうまで歩いて登ったりもできるのだ。おみやげ屋台を冷やかし、アイスクリームを食べ終えたマユゲも少し登ってみる。

 するとメチャメチャかわいい頭巾ちゃんが階段を降りてきた(写真右)。こーんなちっちゃいのに、もう頭巾して生活してるんだねぇ。
 ひと通り各所を見てまわり駅へ戻る。ここでまた15分ほど待って、今度は下りのケーブルカーに乗車。途中、登ってくるケーブルカーとすれ違うポイントで乗客たちは色めきだつ(写真左)。東京の高尾山と同じ光景である。
 実は帰りのケーブルカーは、先ほどのチビ頭巾ちゃんと一緒。彼女もまた、すれ違う登りケーブルカーを興味深々といった感じで熱心に見つめていた(写真右)。

 もし自分が早く結婚していたら、このくらいの子供がいてもおかしくないんだよなぁ。普段は子供嫌いのマユゲだが、希にいるかわいい子の場合、話は別。こんな子ならかわいがれそうだわ。
極めて楽しい寺と書いて極楽寺。ホントかよ?

 ペナン・ヒルを降りたマユゲは再びバイクにまたがり、この丘の麓にある「極楽寺(Kek Lok Si)」という寺へ向かう。なんでもこの寺はマレーシア全土でも一番大きな仏教寺院なんだとか。

 バイクで七〜八分走ると小さな丘の上に観音さまが立っているのが見えてくる。その隣には、聞いていた通りの大きなお堂、さらには塔も建っている。バイクを停めてガイドブックを開くと、この塔(パゴダというそうだ)は高さ30mもあり、上部がビルマ様式、中部がタイ様式、下部が中国様式という珍しいつくりらしい。よく見ると色もファンキー。ピンク色の胴体が金色(黄色?)のとんがり帽をかぶっているような状態。やっぱりタイのきらびやかだけど荘厳な重みがあるスタイルとは大分違うものだ。

 ここ極楽寺では近くまで行ってその全景を見るにとどめ、境内に足を踏み入れることはしなかった。次に行こうとしているところの閉館時間が気になったからだ。というわけで次へGo。

謎のメッセージ

 次にマユゲが向かったのは、寝釈迦仏寺院。タイのバンコクで見たようなでかいリクライニング・ブッダが、ここペナンにもあるらしいのだ。よーし、見比べてみようじゃないの。バイクで20分ほど走ってこの寺を発見。寺の前の道にバイクを停めキョロキョロしてみるが、ここには特に駐車代徴収小僧はいないようだ。

 入り口にはタイと同じように「阿吽」ならぬ「吽吽」コンビの守護像が建っていた。しかしここでも色がユニーク。寝釈迦さんがいるお堂もそうなのだが、この守護たちもパステルカラーで統一されているのだ(写真右)。なんともポップで気合の入っていない感じ。拍子抜けしちゃうなぁ。

 さっそくサンダルを脱いでお堂の中に入ってみる。寝釈迦さんがいるこのお堂内は写真撮影禁止。なのでサイバーショットの出番はなかったが、一応レポートしておこう。

 正面の入り口から一歩入ると、まずお香のいい香り。入るやいなやダラっと横たわる寝釈迦さんの全体が目に飛び込んでくる。ここの堂内にはタイのワット・ポーのような柱がないのだ。全長32mというからワット・ポーのものよりひとまわり小さいはずなのだが、頭からつま先まで見渡せる分、迫力を感じる。そしてここの寝釈迦さんは金ぴかではないのにまず驚いた。勝手にイメージしていたものとは違い、肌は肌色、髪は黒髪、唇には薄紅、そして足の爪にはペディキュア。より普通の人間に近い姿。

 柱で囲われていないので窮屈な感じもしない。ワット・ポーのひざピンピン寝釈迦さんと違い、こちらはひざも自然なかたちでゆったりと曲げられている。さらに着ているのが黄金の僧衣一枚という姿なのでなんとも涼しげである。こちらさんのほうがより「リクライニング」な印象を受けた。ダラダラつながりで親近感覚えちゃうよね。

 寝釈迦仏寺院を出ると道を挟んで反対側にもう一つお寺がある。せっかくなので覗いてみよう。こちらの寺にもお堂があって観音さま(?)やら大仏さまやらいらっしゃったのだが、それよりも、建物のまわりにいる不思議な取巻きさんたちを紹介したい。
 地球儀のような球体を支える一対のドラゴン。仏教発祥の地、インドをこちらに向けているのには何か意味があるのだろうか。「おら見ろー、ここがインドじゃ。」と言っているのか。はたまた「色とりどりいろんな国がありますが、このように地球はひとつなんですね。皆さんで力を合わせてよりよい世界にしていきましょうよ。」なんていう国連的メッセージなのか。マユゲしばし考え込む。
 考え込んでいたら人にぶつかってしまった。あっ、Sorry。彼らは鐘をみこしのように担いで楽しそうに歩くコンビ。前を行く赤いベストを着たほうとは目が合ってしまった(写真右)。それは冗談でこれも置物なのだが、彼らがまた不思議。この異様に楽しそうな表情は何なんだ!? 何故、鐘を運ぶんだ!?どうして二人揃って美川憲一のような前髪なんだ!? そして何故揃いも揃ってデブなんだ....!? 奴らは何を言はむとしているのか……。謎をかかえたままこの寺を後にし、ペナン二度目の宿替えをしたホテルへ戻る。

 今日は眠れそうにない。


2001.3.4 ペナン島  タウン・ハウス・ホテル  21号室にて


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